top of page

星、忘れられし悲しき黒い光の星、夢美天星

破壊者の一人

肩まで伸びるボサボサ髪、左腕を守る右腕、天使の翼、魔の翼、頭上に浮かぶ輪法陣、足下には魔法陣が絶えず輝く
銀河から離れた位置に存在する惑星、ある科学者が偶然その美しく光る星を見つけK04‐QH『夢美天星』と名を付ける。
名を持った星は後に命を持ち、遠くからその科学者を見つめていた。ある日他の学者にその星を公表しようとするが信じてもらえず、なぜならその星はその学者にしか見えないから…ひどい罵声を浴びせられた学者は自殺した。星は悲しんだ。初めての感覚だっだ。初めての感情だった。その星はついには黒く染まり、隕石となり、銀河系に突入した。目指すは地球、星が初めて愛した人のいる星
怒り狂う悲しみの星は天を黒に染め、やってくる。

全てを焼き尽くす高出力の光を一点に集中させて放つ力を持つ

二番目の破壊者

時は青、平和な空、晴天

地に星が来る
古の魔術、輪法陣
その力は忘れられし星の悲しみの塊

《アスミカエリ》
90年代中盤。ある観測隊によって作られた人口衛生が地球に向かっている一つの星を見つける。
それはとても小さく半径3m程の四角い星だった。観測隊は大気圏で燃え尽きるだろうと思いそのまま無視する。刹那、星は光りだし一筋の光線を発する。人工衛星は砕け散り塵となり消滅する。
その星は大気圏では燃え尽きず四角い形を維持したまま上空20000mで留まる。
星は形を変える。人型へと。
「やってきたよ」そう言うとどんどん下降していき、あるビルの屋上に立つ。

光ーーー






-----------------------------------------------







人から見たらただビルの屋上が突如光りだしたように見えただろう。
反対側のビルが音を立てて崩れる。
崩れる、と言うより斜めに切れ、切れた上の部分が滑り落ちていく。の方が分かり易いだろう。
その屋上はまた光る、まるで連続でカメラのシャッターを切ってるかのように、そして光るたびに建物が崩れ落ちていく、悲鳴が聞こえる。
私ははっとなりすぐに足を動かす、もちろん逃げるためだ。
建物がいとも簡単に崩れ落ちる程の力があのビルから出ていると悟った。一体何回光っただろう。
そろそろ自衛隊あたりが来てもいいんじゃないかと思った。しかし、自体は深刻だった。自衛隊は既に来ていた。ビルから放たれた光、否、光線は幾つか空の方へと伸びていたのを見ていた。
既に幾つか撃ち落とされていた。
私はみた。光から逃れ必死にそのビルの屋上へと弾やミサイルを撃ち込んでる戦闘機の姿を、しかしビルは何の音もしなければ爆発さえしない。聞こえたのは光のビーっという音、見えたのはビルから放たれた光線が戦闘機をいとも簡単に真っ二つにし、墜落させる光景。

ああこの街は終わりだ。そう思った。ただ私は逃げるのに必死でそんなこと考えている余裕なんてなかったが。きっともっと逃げる余裕があれば考えていただろう。
眼前に瓦礫が落ちてくる、逃げ場を絶たれた。
死を覚悟した。あのビルからは相変わらず光線が戦闘機を追っていた。私の記憶はここまで。気づくと瓦礫の中にでうずくまる様に倒れていた。また気づいた時には病室にいた。



崩れたはずの病院にいた。
体を起こし、窓を見る。崩れたはずの建物が立っている。
なんだこれは、なにがおきたんだ。
そう考えていた。現状が理解できなかった。
確かここはついさっきまであの光によって落とされていたはずなのに…
3時間位ただぼーっ考えた。時計をみて気づいた。
13時35分…さっきビルの屋上が光りだした時、それまで私は携帯をいじっていた。時刻は確か13時37分。

嫌な予感がした。反対側に例のビル。何かが降りてきた。

なんだあれは…?

私はもっと早く気づいていればと思った。3時間はやく時計を見ていればと思った。

その人型のなにかはこっちを見る。
刹那。

私の視界は絶たれた。

轟音。キーンという音。崩れる音。悲鳴。



・・・
・・・・・
・・・・・
・・・・・・・
・・・・・・・


目が覚めた。
私は崩れたはずの病院にいた。

時刻は10時35分。









これから起きるのは私の

3時間という短い時間のなかで繰り広げられる
逃亡の記録。

 

私は病院を飛び出した。
残り約3時間、とにかくこの街から離れたいと思う焦りが私の体をひたすらに動かした。
向かう場所は隣町の祖父の家。
この街から出てすぐのところに祖父の家がある。私はとりあえずそこに行きあの化物が去るのを待とうと思った。きっとあれはこの街を破壊し尽くした後にどっかに行ってしまうだろうと思った。
祖父の家はマンションの10階にある。
この街はそんなに大きな建物はないし、隣町もそんなに高い建物がないため、祖父のマンションからはこの街が一部だが見ることができる。
私は急いで祖父の元へと行き適当に理由を述べすぐに窓から顔をだし、あの街を見た。ここからはあのビルが見えればあの病院も見える。視力には自信がある。
時刻は12時を過ぎていた。あと一時間位であのビルの屋上に人のような化物が現れ、街を破壊するだろう…。そう考えていた。
1時37分…頼むからこっちには来ないでくれ、そう思った。
空から光が落ちてきた。いや、降りてきた?
それはあのビルの屋上に降りた。
その直後あの光の光線があの病院を粉砕した。そして次々と建物を壊す。
ビーッ!ドンッ!ズン!ゴゴゴゴゴ…
遠くからだがいろんな悲鳴や音が聞こえた。






すべてが壊れた。あのビル以外全て。
もうあの街は瓦礫の平原へと変わり果てていた。
後ろで祖父が急いで逃げようと私を呼んでいたがもういない、私が嫌だと言ったからである。私の生まれた街の最後を見たかったから・・・
あとで行くといったら祖父はわかったと言い急いでマンションを出て行った。



あれ?
・・・・・なんで・・・?


なんで・・・

こっちに来るの・・・?

街を破壊した化物は真っ直ぐにこちらの街へと向かってきた。そして・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ド━━━━ン!!

足元がふらついた、マンションが崩れる・・・!

私の視界から・・・光が消えた。


・・・・
・・・・
・・・・・



目が覚めた。

あの病院で。

時刻は10時35分。

走っていた。

今度は反対側の街へと行った。こっち側はあまり行ったことは無いが、逃げるためなら仕方ないと思った。
今度こそ助かると思った。
どれくらい走っただろう…。あの街を見る。
すでにあの化物が破壊をはじめているところだった。この街の住人がどんどん逃げていく、そんなに逃げなくてもここには来ないよと思っていた。あの街を破壊すれば今度はこっちとは正反対の隣町に行く。そう安心していた。
あるアパートの階段を登り、屋上まで行ってあの街を見た・・・




足に根がついたかの動かなくなった・・・・・

こっちを見ている・・・・・?
正確にはこっちの方向を向いているの方が正しいと思われる。
おかしいと思った、なんでこっちを向いてるんだと思った。

そのまま化物はゆっくりとこっち側へ進行する・・・・

光が建物を粉砕する…どんどんこっちに来る…光が真横で空を切った…後ろの建物が崩れる…ハッと我に返り急いでマンションを降りた。
マンションからでた直前にそのマンションは光によって崩れた…空を浮くあの化物がすぐそこに迫っていた…だがこちらに気づいている様子はなかった…
なんとかならないか・・・そう思ったときもう行動に出ていた、なんとか化物の真下まで来た。
化物はなおも周りの建物を破壊しながら進行を続ける。

私は自分でもどこで拾ったのかわからないマシンガンを化物に向けて撃った。


思い出した。最初の光景。

戦闘機…弾、ミサイル…爆発音なし…光…撃墜



私の撃った弾は化物に当たる前に壁のようなものに弾かれた…

化物がこっちを見た。刹那、視界が途切れた。




目が覚めた。

あの病院。

時刻は10時35分

※タイトルクリックでホームに戻れます。

bottom of page